人生は「具体的に」でうまくいく!

人生は「具体的に」でうまくいく!⑨

「未決BOX」を作ると、仕事ははかどる。

 

仕事をやる際に大切なのは、

「やるべき仕事」を明確にすることです。

 

「やるべき仕事」が資料に埋没すると、

捜すという手間がかかります。

 

推理小説において、推理という仕事の前に

資料の捜索が行われます。

 

シャーロック・ホームズは捜査のために何日も同じ場所を探しまわります。

シャーロック・ホームズでさえ、モノを捜すには時間がかかるのです。

であれば、仕事の際の探し物にも、たくさんの時間がかかっているはずです。

 

「やるべき仕事」に関するものは、すべて同じ場所に。

野口悠紀雄のいう「ポケット1つ原則」です。

捜す場所を1つにまとめると、結果的に捜す時間が減ります。

 

よく映画にでてくる「未決箱」は、「やるべき仕事」をおいておくのに便利な場所です。

 

「やるべき仕事」すべてを入れると、机が広くなります。

広くなると、やるべき仕事に集中できます。

 

頭がスッキリして、仕事がはかどります。

 

 

同じ理由で、私はデスクマットには何も入れず、緑シートにしています。

なぜか? 人間は集中を分散できないからです。

 

ただでさえ私は集中が分散しがちです。

だからこそ、緑シートのみにしていると、見るべきものが仕事だけになります。

 

「あれもこれもやらないといけない」状態に、人間は耐えられません。

未決BOXに仕事を入れて、上から順にやっていく。

 

すると気づけば仕事はおわります。

 

「具体的に」生きるために…未決BOXに仕事を突っ込んでおく。

人生は「具体的に」でうまくいく!⑦

作文も、「具体的に」でうまくいく!

 

「作文が書けない…」という人、多いです。

 

作文でなくても「何かを書く」ということや

「何かを説明する」ということ、苦手に感じている人は多くいます。

 

例えば次のようなものです。

 

「今日は数学の授業があった。

眠かった。」

 

この作文、実際の「ホンネ」に近いでしょう。

実際に高校生でこういう日記を書く人もいます。

 

ただ、この文章の場合、いろいろ不明点が多すぎます。

ちょっとあげるだけでも下のものが疑問点です。

 

・数学で何を勉強したのか?

・数学の授業はいつあったのか?

・いつも数学の授業は眠いのか。

・どのように眠いのか。

・なぜ眠いのか。

・どのように眠いのか。

・眠いのは数学だけなのか。

 

ざっとあげてみましたが、はじめの文章には

不明確な点が多すぎることがよくわかります。

 

「いつ」「何を」「どんなふうに」「なぜ」などという

5W1Hが不足しているのです。

 

作文が苦手な人は「一言で」すべてをまとめようとします。

もっとくわしくかけるのに、「眠かった」の一言で終わらせてしまうのです。

 

大学時代の恩師は、「言葉を豊かにすること」の大事さを語ってくれました。

様々な表現ができるようになることは、

的確に自分を表現できるようになることにつながります。

 

「言葉を豊かにする」とは、作文の場合、「いつ」「何を」「どんなふうに」といった

要素を多く入れていくということです。

 

「いつ」「何を」「どんなふうに」という5W1Hに加え、

「物語」を入れるともっと良いでしょう。

 

「物語」とは何かのエピソードを交えるということです。

エピソードには必ず「具体性」がつきまといます。

 

抽象的なエピソードはほとんどありません。

 

エピソードには「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」という要素が

必ず入ります。

 

エピソードを入れるようにすると、具体的になるのです。

 

例えば就職活動の際など、自己PR文を書くことは多くあります。

大学時代の部活の「失敗」やアルバイトの「日常」。
あんまり就活では話されないことですが、エピソードを活き活きと語れることって、その人の個性を相手に伝わりやすく伝えることになります。

「具体的に」生きるために…「いつ」「どこで」をハッキリさせるため、エピソードを語ろう。

 

Not to do リストを作ると、仕事はもっと早く終わる。

まえに「To do リストを作ると仕事は早く終わる」と書きました。

何をすべきか明確にすることで、仕事をやるための知識・情報・知恵が集まるからです。

実はもっと意味がある使い方があります。

それが「Not to doリスト」の作成です。

Not to doリスト。

つまり「しないことリスト」。

私もNot to doリスト、作っています。

例を挙げると次のものです。

・2次会への参加

・投資にならない消費

・帰省

・無意味な落ち込み

・休日に12:00過ぎまで寝ること

・10分以上の電話

・事前連絡しない訪問

こうしてみると、Not to doリストには

「しないこと」に加え、「やめたい習慣」事項が

入っていることに気づきます。

時間は有限です。

何かをやるということは、何かをやらないということ。

常に「やること」の選択をするわけです。

その選択の際、「この選択はしない」排除をしていると、

その分だけやることが豊かになるのです。

Not to doリストも、できるだけ具体的にすると効果があります。

「具体的に」生きるために…Not to doリストで「しないこと」を明確にしょう。

人生は「具体的に」でうまくいく!④

場がないなら自分で作る、将来やりたいことの準備を今日からする

この3月まで、ネコワーキングというコワーキングスペースでインターンをしていました。

その中で学んだことは、①「場がないなら、自分で作れ!」ということでした。

また②「将来やりたいことの準備を今日からする」ということでした。

この2つは密接につながっています。

例えば、インターン時代の私の夢は「いつか教育団体を作り、その中で講演会・勉強会をやりたい」でした。

はじめのうちは「教員になって実績を作り、結果を出しているといつかお声がかかる」という事を考えていました。

「棚からぼた餅」期待パターンです。

これは「いつかアーティストになりたい」人に多いパターンです。
ずっと絵を描いていても、個展もやらなければ店に頼んで飾ってもらうこともしない人、結構います。

研究者もそうです。
自分の研究の売り込みをせず「いつか教授に」を目指す「のんびり院生」はたくさん、います。

私がネコワーキングで学んだのは、「いつか発表をしたいのなら、
来月辺りに場所を借り、宣伝をして、自分で場を作ればいいじゃない」ということです。

「実績がないから…」とか、「不勉強だから…」と言っていても、はじまりません。

とにかく「やってみる」ことが道を開いていくように思います。

 

私も今年の8月、札幌勤務でありながら東京で講演会をやりました。
その模様はこちら

あんまり教員1年目でやる人はいないと思います。

実績も何もないですが、精一杯発表しました。
すると思いの外、よい反応を頂きました。

やってみると、案外簡単なものでした。
こんな簡単なことを「将来の夢」、あるいは「一生の夢」にしていた自分がバカらしく感じてきました。

夢があるなら、「今日」から「具体的に」できる何かを考える。
そして「来月辺り」にやってみる。
その大事さを、私はネコワーキングで学びました。

 

ちなみに、ネコワーキング時代の別の夢は「教員バーを作る」ことでした。

「30歳になったら仕事をやめ、独立して作る」という夢です。

実はこれ、もう叶ってしまっています。

Coworking Cafe 36というバーでの日曜バーテンという形です。

「30歳になったら」「仕事をやめ」「独立して」「作る」という4つの条件がありましたが、すべて条件を揃えずにやっている次第です。

自己資本でバーを作るより、相当少ない負担でやらせていただいています。

この辺りも、「将来やりたいことの準備を今日からする」ということや「場がないなら自分で作る」ということの結果であると思っています。

 

「具体的に」生きるために…「将来の夢」は今日できることからやってみる。

「人生は「具体的に」でうまくいく!」③〜「〜〜してはいけない」と言ってはいけないわけ〜

私の実家そばに、公園がありました。

 

その公園には、トイレが二つ付いています。

 

不思議な事に、両方のトイレに似たような張り紙がありました。

 

1つは「トイレを汚すな」。

 

もう1つは「トイレをきれいに使いましょう」。

 

この2つのトイレ、どちらも似たようなトイレでした。

ですが、「トイレを汚すな」は常に汚く、

「トイレをきれいに使いましょう」の方は常にきれいでした。

 

清掃の回数はどちらも同じです。

 

なぜ、「トイレを汚すな」の方は汚くなってしまうのでしょう?

 

その謎解きをしていきます。

 

そのために、私の学校の話をしましょう。

 

私の学校には「〜〜してはいけません」という張り紙はありません。

 

「自分の傘かどうか確かめましょう」(「傘を間違えないでね」ではなく)や、

「カップラーメンの汁は三角コーナーに捨てましょう」(「ここにラーメンの汁を流すな」ではなく)と

書かれています。

 

なぜでしょうか?

 

それは「具体的に」の逆の効果が働くからです。

 

 

以前、映画『インセプション』を観ました。

レオナルド・ディカプリオが

 

「ゾウのことを考えるな」

 

…と指示をします。

そして、

 

「いま何を考えた?」

と聞きます。

 

相手は「ゾウ」と答えるわけです。

 

この話は心理学の教科書にも必ず書かれています。

 

なぜ相手は「ゾウ」と答えるのでしょう?

 

それは「〜〜してはいけない」という指示が

「具体的」であれば「具体的」であるほど、

相手の意識に強く刻まれてしまうからです。

 

「廊下を走るな!」といえばいうほど、

子どもにとっては「廊下を走る」という具体的なイメージが

明確な形で刷り込まれてしまうのです。

 

「相手が嫌なことをするな」というスローガンも、

無意味なことがこれで分かるでしょう。

 

「〜〜してはいけない」は、世の中にあふれています。

 

「悪を許すな」(正義感ドラマとかによくあります)

「ドラッグ、ダメゼッタイ」(ドラッグをなぜダメか言わないため、イメージが強烈に伝わります。ポスターも強烈に伝わります)

「やめよう、電線のそばの凧あげ」(「電線のそば」と「凧あげ」が具体的であるため、イメージが強烈に伝わります)

 

「〜〜してはいけない」は、強烈なメッセージです。

ですが、人間の脳は「否定形」に慣れていません。

 

 

ベイトソンの『精神の生態学』という本があります。

その中に、「動物は否定語を使わない」という話があります。

 

たとえば犬は「私は仲間だから噛まないよ」というメッセージをどう伝えるか、とベイトソンは説明します。

「噛まない」という言葉は、犬にはありません。

 

そのため、相手の犬に近づき、「あま噛み」することで、敵意の無さをアピールするのです。

 

つまり、「〜〜しない」を示すには、「〜〜」をやって見せないといけないのです。

動物って、大変です。

 

でも、人間もまだまだ動物の一部。

であれば、「〜〜してはいけない」というメッセージは、かなり難しいメッセージであると言えましょう。

 

リンゴを見せて「これはリンゴです」というのはカンタン。

でもミカンを見せて「これはリンゴではありません」と伝えることは難しいことです。

 

「〜〜ではない」「〜〜してはいけない」は、けっこう複雑なメッセージなのです。

だからこそ、「〜〜」の部分の方が簡単に伝わります。

 

 

結論です。

 

「〜〜してはいけない」を言うのをやめましょう(この言い方自体に問題があることは、本文のとおりです)。

なぜなら、「〜〜」が具体的であればあるほど、脳に強くイメージされるからです。

 

これは「具体的に」表すことの効果を、逆説的に示すものです。

なぜなら、具体的であればあるほど、相手に強くイメージされることがここからもわかるからです。

 

「具体的に」生きるために…

これからは「〜〜しましょう」をキーワードにしましょう。

人生は「具体的に」でうまくいく!②

中谷彰宏さんのCD,好きでよく聞いています。

彼をみていると、「007」シリーズを思い出します。

「こんにちは、中谷彰宏です」

これはちょうどジェームス・ボンドの
「My name is Bond. James Bond.」
に通じるものです。

初めに「具体的に」、下の名前まで言ってしまう。

その瞬間から、
どこかにいる「ボンド」さんでも「中谷」さんでもなくなります。

目の前にただ一人存在する(=実存)、中谷彰宏ただ一人として
自己紹介を出来るのです。

私も自己紹介の際、必ず「藤本研一です」と伝えています。

何故か?
それは「具体的に」いうことが、「ただ一人」性を高めるからです。

苗字しか言わない人は、ある意味集合名詞を自己認識にしている人です。

あるいは会社名を頭につけて、なおかつ苗字しか言わない人もいます。

「パナソニックの齋藤です」

この場合、集合名詞が二つもあり、何も引っかかりがなくなります。

具体的に言う場合、脳は単なる「パターン」としてではなく、
新たな事象として認識しようとします。

既存のパターンや既存のカテゴリにはめることを脳が諦め、
その人「ただ一人」という意識が強化されるのです。

だからこそ、今日からは自己紹介の際、フルネームを言いいましょう。
そのほうが、相手の引っかかりが強くなります。

高校生の頃の私は、人の名前を覚えるのが苦手でした。
「確実に覚えた」と思っている人に対しても、
「間違っていたらどうしよう」と思い、「ねえ」とか「そういえば」とか、
その人の名前を呼ばずに済ます方法をたくさん「発明」していました。

これ、よく考えると相手と全く仲良くなれない方法だったなあと反省しています。
誰であれ、「ねえ」としか毎回呼ばれないと嫌になります。

だからこそ、ちゃんと名前をフルネームで呼ぶことが大事なのだと思います。

「具体的」のヒント…フルネームで互いの名前を呼ぼう。

人生は「具体的に」でうまくいく!①

「いろいろ」では伝わらない!

 

私は現役の高校教員です。

そのため高校生の文章をよく読みます。

彼ら/彼女らは「いろいろ」とか「たくさん」とか、抽象的・曖昧な言葉を多く使います。

 

そんな文章を書いてみましょう。

 

「きのう、いろいろな人に会い、いろいろなことをしてとても楽しかった」

 

小学生レベルの作文となってしまいましたが、「いろいろ」がいかに人に「つたわらないか」、よくわかります。

 

「小学生レベル」と思っている人、いるかと思います。ですが、就職活動中のエントリーシートでも、同じようなミスを散見することがあります。

 

「私はテニスサークルで幹事長を務めました。あるとき、サークル内で部員同士の派閥の闘いがありました。幹事長として、この衝突を解決したい。そのために色々行動をしました。いまでは幹事長の経験は宝物になっています」

 

どうでしょう? 一番肝心なところに「色々」を使っています。

読み手としたら「え、こんなところで使わなくても…」とがっかりしてしまいます。

 

読み手である企業の人事係は「きっと殴りあったり、反目したり、懐柔したり、なにかおもしろい展開があるに違いない」と「期待」して読んでいます。

それが「いろいろ」ときた瞬間、ガクッとしてしまうものです。

 

「具体的に」のために…「いろいろ」を使わない。「いろいろ」が役立つのは「人生いろいろ」のみ。