中谷彰宏さんのCD,好きでよく聞いています。
彼をみていると、「007」シリーズを思い出します。
「こんにちは、中谷彰宏です」
これはちょうどジェームス・ボンドの
「My name is Bond. James Bond.」
に通じるものです。
初めに「具体的に」、下の名前まで言ってしまう。
その瞬間から、
どこかにいる「ボンド」さんでも「中谷」さんでもなくなります。
目の前にただ一人存在する(=実存)、中谷彰宏ただ一人として
自己紹介を出来るのです。
私も自己紹介の際、必ず「藤本研一です」と伝えています。
何故か?
それは「具体的に」いうことが、「ただ一人」性を高めるからです。
苗字しか言わない人は、ある意味集合名詞を自己認識にしている人です。
あるいは会社名を頭につけて、なおかつ苗字しか言わない人もいます。
「パナソニックの齋藤です」
この場合、集合名詞が二つもあり、何も引っかかりがなくなります。
具体的に言う場合、脳は単なる「パターン」としてではなく、
新たな事象として認識しようとします。
既存のパターンや既存のカテゴリにはめることを脳が諦め、
その人「ただ一人」という意識が強化されるのです。
だからこそ、今日からは自己紹介の際、フルネームを言いいましょう。
そのほうが、相手の引っかかりが強くなります。
高校生の頃の私は、人の名前を覚えるのが苦手でした。
「確実に覚えた」と思っている人に対しても、
「間違っていたらどうしよう」と思い、「ねえ」とか「そういえば」とか、
その人の名前を呼ばずに済ます方法をたくさん「発明」していました。
これ、よく考えると相手と全く仲良くなれない方法だったなあと反省しています。
誰であれ、「ねえ」としか毎回呼ばれないと嫌になります。
だからこそ、ちゃんと名前をフルネームで呼ぶことが大事なのだと思います。
「具体的」のヒント…フルネームで互いの名前を呼ぼう。