毎日まいにち、
一生懸命仕事をしても
仕事が終わらない。
そんなブラック体質の場所で私は働いています。
まあ、仕事の量が多すぎるのが問題であって、
仕事自体は楽しい職場です。
そういう場所で仕事をしていると、
朝8:00から夜23:00まで、
週6日で働くことになります。
給料はそこそこ。
大卒にしては低いというレベルです(私は院卒だけど)。
この4月から4ヶ月ほど働いていると、
色々考えることが多いものです。
一番大きいのは、「時間」の感覚が変わったということ。
大学生・院生の頃は無駄に悩む時間がありました。
無意味に「自分は今後、どうするのだろう」と、
何もしないでいながら思い悩んでいました。
いまは悩む時間はありません。
それはそれで、「幸せ」です。
悩む時間がない代わりに、
空き時間にいろんなイベントなりブログ更新なりを
やっております。
こういった「趣味」的時間しかないからこそ、
いまは学生時代より幸せです(大変だけど)。
私がものを考えるのは23:00以降。
つまり帰りの電車です。
23:00まで働くと、家に帰るとほぼ24:00。
シェアハウスの仲間と話して、あとは寝るだけです。
(夜、あまりにも辛くて風呂に入れなくなりました。いまは朝シャンです)。
私の場合、はじめからこういう生活になることを覚悟していたので、
シェアハウスという心理的セーフティーネットを貼っておきました。
この選択、「良かった」と思っております。
なぜなら、平日に職場以外の人と会話ができるから。
そうでないととっくに「欝」になってます、たぶん。
23:00を過ぎて帰るようになると、
頭がぼーっとしています。
「プライベート」という発想が、ほぼなくなります。
それはそれで「よいこと」です。
無駄な悩みがなくなるからです。
23:00まで仕事が続くと、下手に「今日、プライベートで何しようか」
考えなくなります。悩みが消えます。
「ああ、俺は何もすることがない」という自己否定もなくなります。
こう考えると、ブラック企業というのは、
世間が思うよりも人を「救っている」のかもしれません。
「不幸」な人は、私の経験上、悩まなくてもいいことで悩んでいる人です。
ブラック企業は、「忙しさ」をタダで提供してくれます。
悩みなんて、なくなります。
「不幸」な人は、無意味に悩みます。
悩めるくらい、暇なのです。
何もすることがない無趣味な人だからこそ、
自分が「不幸」である証拠を見つけたくて、ウズウズしているのです。
だから私は思うのです。
ブラック企業でも、悪くないんじゃないのかと。
ブラック上等!、ではないのかと。
われわれは、暇な時間や「何もすることがない」時間に耐えられるほど、
強くはないのです。
いま私は人ごみあふれる札幌・大通で開催中のビアガーデンで文章を打ってます。
(一人酒です)
「みな、暇なんだなあ」、と思います。
馬鹿騒ぎする大学生。
エネルギーを発散する「何か」を見つけられていないのです。
無駄に盛り上がるサラリーマンの宴会。
そのエネルギーを会社に向けるという選択を、誰もしていません。
甲高い声で笑う、女子会。
それ以外で笑顔になれないのでしょう。
私のように23:00まで自分の時間がない人間は、
逆に何か救われているのかも知れません。
誰かが言いました、「自分がどうしようもできないことで悩むな」と。
人間、暇すぎると「これでいいいのか」と悩みます。
忙しすぎるくらいでいいのです。
ブラック企業は「たいへん」な代わりに、
「何か」をわれわれにもたらしてくれるのです。
それが私がブラック企業で学んだことです。
(たまに暇になると、とたんに不安になる、藤本研一のモノローグでした。)