よく考えると、東京に常設の宿がなくなった。
そうすると、戻る気力がだいぶ失われることに気づく。
帰京したのだが、どこへ言って良いのやら。
知り合いに会うために帰ってきているため、
どこへ行きたいという願望がない。
もっというと、泊まるところすら決めておらず、放浪の旅だ。
まさに「ノマド」。
どこへ行こうか風まかせ。
とりあえず浅草に行って、寄席でも見ようかな。
一番「日本」っぽい町だし。
東京ではスタ丼にいければ後悔はない。
地下鉄に乗って気づくのは路線の異常な多さ。
東京は「一極集中」といいながら、
都市機能は東京中に分散している。
札幌のように「札幌」「大通」集中ではない。
そのため大変わかりにくい。
料金はそのかわり、非常に安い。
札幌はどの路線も200円スタート。
東京は結構遠くまで行っても200円以内だったりする。
(山手線半周でも190円だし)。
札幌からみれば、東京は「南国」ムード満点のリゾート地。
ちょっといけば海にいけるし、
鎌倉も案外近い。
皆薄着だし、暑さだけを言えば冬に東南アジアに遊びに行くのと
あまり感覚的な違いはない。
札幌から見れば、東京は十分「魅力」的な
リゾート地なのである。
地下鉄代は安いし、店のサービスも良い。
途上国並みに電車は混んでおり、
人口密度も高い。
すべてがごちゃごちゃしている点から見ても、
都市計画を再考している国々と違いはない。
札幌基準で考えると、
東京は「変な」場所だったのだと改めて気づいている。
…だからこそ、魅力的なのだ。