G・H・ミード『社会的自我』,船津衛・徳川直人編訳, 1991, 恒星社厚生閣.

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G・H・ミード『社会的自我』,船津衛・徳川直人編訳, 1991, 恒星社厚生閣.

 ある意味ミード入門としても読める本。

「意味とは、対象が引き起こす、表示された反応のことである」(22)

「人間が自分自身に対して対象となるのは、まさに、自分の行為にかかわる他者の態度を取得する自分自身に気づくからである。人間が自分自身に立ち戻ることができたのは、他者の役割を取得することによってだけである」(57)
「もし、人が「机」という言葉を発音し、その発音を自分自身で聞いた場合、その人は、机という対象に対する組織化された反応態度を、他者に引き起こすのと同じ仕方で、自分自身のうちに引き起こしたことになる。このようにして引き起こされる組織化された態度は、普通、観念(idea)と呼ばれている。われわれが述べていることについての観念が、有意味な発話(significant speech)すべてに伴っているのである」(64)
「われわれは、自分に対する他者の態度を取得でき、そして、他者の態度に反応でき、また実際にそうするかぎり、まさに、そのかぎりにおいて、自我をもつのである」(65)
「思考とは内的会話のことである。そこにおいて、われわれは、自分自身と対峙する特定の知り合いの役割を取得している。しかし、普通、われわれが会話しているのは「一般化された他者」と名づけられたものとである。それによって、抽象的思考のレベルに到達することになる。そしてインパーソナル性、われわれの考えるような、いわゆる客観性というものを獲得するようになる」(66)

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