内田樹『知に働けば蔵が建つ』

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 本日読了。相変わらず内田は面白い。 

レヴィナス老師は「時間とは私の他者との関係そのものである」と書いた。
 時間のうちで、私は絶えず私自身ではなくなり、他者も別のものとなってゆく。私は他者といつか出会えるかもしれないし、出会えないかも知らない。私は他者に会ったことがあるのかも知れないけれど、今のところそれを思い出すことができない。時間とは、端的に言えば、この過去と未来に拡がる未決性のことである。私の現在の無能がそのまま底知れない可能性に転じる開放性のことである。(pp25~26)

問題は「意味」なのである。
「意味がわからないことは、やらない」
 これが私たちの時代の「合理的に思考する人」の病像である。
 ニートというのは、多くの人が考えているのとは逆に「合理的に(あまりに合理的に)思考する人たち」なのである。(p31)

 

 

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