著者は医者。独特の「勉強をする理由」が描かれている。
男子には「モテるために勉強する」ことを説き、女子には「女性が勉強して、社会に進出することは、男性選びの選択範囲を大きくすることにつながるわけです。これは子孫繁栄という意味において、重要なことです。モテるために勉強をするのではなく、配偶者の選択範囲を広げて、よりよい遺伝子を構成に残すために勉強にはげむという理屈が、現代社会では筋道が通るのです」(205頁)と説く。
個人的に「なるほど」とは思うのだが…。確かに人類が動物である以上、動物の生殖と同様の要素があることは事実だろう。けれどそれが無条件で人間社会に適応されるわけではない。