昨日、「2009不登校を考える 第20回全国大会」が終了した(8月22日~23日)。この大会は保護者の部門と子どもの部門に分かれて開催された。
フリネット(フリースクール全国ネットワーク)ボランティアの私は、子どもの部門のほうでスタッフとして関わらせていただいた。子どもの部門は「子ども交流合宿ぱおぱお」という名称で行われた。
大会のエンディング。「不登校の子どもの権利宣言」という文章が発表・採択された。これは不登校の子ども達が作った、画期的な宣言文である。大会の実行委員長のひとり・K君が中心になり、話し合いに話し合いを重ね、作った宣言だ。前文を引用する。
前文私たち子どもはひとりひとりが個性を持った人間です。しかし、不登校をしている私たちの多くが、学校に行くことが当たり前という社会の価値観の中で、私たちの悩みや思いを、十分に理解できない人たちから心無い言葉を言われ、傷つけられることを経験しています。不登校の私たちの権利を伝えるため、すべてのおとなたちに向けて私たちは声をあげます。おとなたち、特に保護者や教師は、子どもの声に耳を傾け、私たちの考えや個々の価値観と、子どもの最善の利益を尊重してください。そして共に生きやすい社会をつくっていきませんか。多くの不登校の子どもや、苦しみながら学校に行き続けている子どもが、一人でも自身に合った生き方や学び方を選べる世の中になるように、今日この大会で次のことを宣言します。
このあと、13条にわたって様々な権利が主張される。
1、教育の権利
2、学ぶ権利
3、学び・育ちのあり方を選ぶ権利
4、安心して休む権利
5、ありのままに生きる権利
6、差別を受けない権利
7、公的な費用による保障を受ける権利
8、暴力から守られ安心して育つ権利
9、プライバシーの権利
10、対等な人格として認められる権利
11、不登校をしている私たちの生き方の権利
12、他者の権利の尊重
13、子どもの権利を知る権利
実行委員長の奥地圭子さんは「この提言を聞いていて思わず涙が出てきた、と参加者が何人も語ってくれた」とおっしゃっていた。
なお、参加者の方が「不登校の子どもの権利宣言」へのコメントを書いているブログがありましたので、ご紹介いたします。