映画 マイケル・ジャクソン『This is it』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

 私は今まで色々な映画を見てきたが、観客の拍手で始まり拍手で終る映画は始めてである。まるで昭和の映画館のよう。マイケル・ジャクソン(MJ)のコアなファンの多さを実感した。映画の合間にあがる歓声と拍手。光るブレスを付けた人の多さに驚く。

 映画を見ていて。MJは「変化し続けたかった」のではないか、と思う。顔を白くしたのも整形したのも、すべてその意志の現れではないか。
 「変化する主体」としてのMJ。リハーサルをしながら演出や振り付けを考えていくのも、「変化する主体」ならではではないか。
 変化。人間生命の本質にはこれがあるのではないか。まさに「万物は流転する」。

(・・・)
 映画が終わる瞬間、観客は日常に引き戻される。突然に、それこそ唐突に。新宿バルト9のエスカレーターで新宿の夜景を見るとき、マイケル・ジャクソンの偉大さと共に、自らの日常を思い出すのだ。それは辛い作業だろう。しかし我々は戻らねばならない。MJのいない日常に、そしてありふれた世界へと。
 映画のラスト。「さあ変わろう」。我々もつまらない日常を変えていかなければならない。
 自らが変わることで。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください