いつでも・どこでも学ぶ。
それを人呼んで「ノマド・スタディ」。
日本ノマド・エジュケーション協会として、それを実践していきたい、と思っている。
ビジネス書には今も昔も、【10~15分ほど、あるいはそれより短い時間の「細切れ時間」「スキマ時間」に学習する】、という姿勢が多く現れている。
いつでも・どこでも学ぶためのアイテムには何があるのだろうか?
(1)情報カード・・・梅棹忠夫『知的生産の技術』の時代からある情報処理の定番。
いまだに高校生は「単語カード」を使っている。
私も高校生時代は「京大式カード」というA5サイズのデカイ情報カードに覚えたい内容を書き、持ち歩いていたものだった。
すぐに読め、どこでも見れるので、まさに「ノマド・スタディ」だった。
(2)iPodなど音楽再生機・・・手や目が空いていないくても、耳が空いていることは多くある。そんなとき、耳につけるだけでオーディオプログラムが聞ける。
これらはすごく役立つものである。
しかし、これらには一つの落とし穴がある。
信号待ちの時間、エレベーター内や事務所の待ち時間でノマド・スタディをすることは陶酔感をもたらしてくれる。
「おれはすごく勉強してる!」
「偉い!」
そんなささやかな感情を学習者に与えてくれる。
勉強の結果が出なくても、勉強による「見栄」をはれるという効果がある。
しかし、問題なのはそれで勉強した気になってしまうところである。
ノマド・スタディは人に学習する機会を与えてくれる。
しかし、それで満足してしまう弊害もある。
そうであるならば、あえて「細切れ時間」「スキマ時間」には何もやらず、「やらないとヤバイ」という切実感を自分に与え、家でガッツリ勉強することが役立ってくる。
そんな逆説もある。