私の大学院生時代は、1年生の頃と2年生の頃で大きく異なる。
1年目の私は、怖いもの知らず。
めちゃくちゃ社会学の本を読みまくり、
「新たな社会学の1ジャンルを作る!」と意気込んでいた。
2年目の私。途中で挫折する。
「研究に意味があるのか」
「進路は大丈夫なのか」
考えすぎて欝気味になる。
そんな私にも「転機」があった。
たまたま友人の紹介で、大学そばの商店街
「地蔵通り商店街」(文京区)に行った。
そこで地域活性化に取り組んでいたのが
広瀬さんであった。
東京なのに、「地域活性化」。
しかも、言うことが変わっている。
「東京・文京区の活性化には人口を減らすことが必要。東京の人口を地方に送り、人口を適正規模にすればいい」
シンプルでわかりやすい説明であった。
そんな広瀬さんがコワーキングスペースである「ネコワーキング」を作っている動きを知った。
ちょうど翌日、漆喰塗りをする、という。
会って早々にその話になり、「面白そうだな」と思った。
そして翌日も漆喰塗りを広瀬さんと行った。
漆喰を塗っていると「インターンシップをやらないか」とリクルートされ、そのまま大学院卒業までインターンとして働かせていただいた。
広瀬さんから学んだことは3つある。
1,どんなことでもイベントに出来るということ
広瀬さんはネコワーキングでの壁塗りも、
ネコワーキングの主たる猫たちの名付けも、
なんでもイベントにしている。
利用者同士をつなげ、新たな発想が生じるように工夫をしている。
2,今の時代、すぐに動かないと意味が無いということ
大学院生の頃の私は「いつか、〜〜をする」という夢をいくつも持っていた。
バーの経営やフリースクールを作るなど、「いつか〜〜しよう」というはかない夢だった。
ネコワーキングで学んだのは「いつか」は来ない、ということだった。
「フリースクールを作りたい」といった際に返ってきた内容。
ならば週に1度はどこかのフリースクールに見学に行け! フリースクールをつくった人の話を聞け! どこかのフリースクールでインターンシップをしろ!
強烈なメッセージである。
学生気分の私にとって、どんどん動き、形を作ることに、はじめは戸惑いがあった。
しかしものごとがどんどん進んでいくのは非常に楽しい。
だからいまの私にははかない夢はなくなった。
「いつか〜〜する」という夢もなくなった。
日々の行動で「〜〜歳の時に〜〜する」という夢に変わっていった。
3,やみくもに就職活動や研究をするくらいなら、その業界トップのクリエイターや社長、NPOやフリーランスの話を聞きに行くほうがよっぽど役立つということ
しょうもないOB訪問や会社訪問をするくらいなら、
学生時代に業界トップの話を聞きに行くほうがいい。
実際、ネコワーキングのインターン中、広瀬さんの紹介でいろんな人にお会いした。
フリーランスやノマド・ワーカー、NPO関係者など、普段会わない人とお会いする事となった。
実際、広瀬さんのお知り合いは面白い人が多い。
金を出してでも「すごい人」に会いに行く事の大切さを学んだ。
この3つ以外にも実践的な内容もお教えいただいたが(猫の世話の仕方なども)、
広瀬さんとの出会いがなければ、いまの自分は札幌で働いてもいないし、
休日にバーテンやイベントもやっていないし、
札幌に住んで2週間後に市民活動団体を立ち上げることもなかっただろうな、と思っている。
・・・広瀬さんから教わったことを忘れないため、
私のFacebookのTop画像はネコワーキングのインターンシップ時代のものです。
いまから何年も前のインターンシップ経験ですが、
いまだに(そして「学校」をやめてしまいフリーランスになった今こそ)役立っています。
金を出してでも、学生時代のインターンシップはやるべきだな〜、と思います。