勝山実『安心ひきこもりライフ』

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ひきこもりは「悪」として常に語られる。
「ひきこもってないで、働け」など、世の中の眼差しは厳しい。

でも、ひきこもりの人は「働く」場所が本当に提供されているのだろうか?
本書はその点を問いかける。

ひきこもり歴21年の著者。

筋金入りである。

小気味良い比喩やテンポで「ひきこもり」の良さが伝わる本である。
ひきこもりの人は就職活動をしても、「中卒」や「高校中退」ゆえに排除される。

でも、「働いていない」だけで、世の中は批判する。

大事なのは「ひきこもり」というだけで
「もっと頑張れ」ということの不毛さである。

そうではなく、本書は
「もっとひきこもりを楽しもうよ」と呼びかける。
ひきこもりを楽しむ方法も語られる。

ひきこもりこそ、窮極の省エネゆえ時代の先端であるという
「価値の創造」を行う。

一方的にひきこもり「支援」や
ひきこもり「救済」が語られがちな今、
ひきこもりの持つ「価値」や「楽しさ」を訴える本書は稀有な書である。

「ひきこもり」を充実させ、今を楽しんでいく。

「自分はもうだめじゃないか」というひきこもり者に対し、励ましを贈る本である。

参考:https://pub.ne.jp/shimura/?entry_id=3801319

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