私が学生時代からずっと興味関心を抱いていたのは、
「脱学校論」というジャンルの学問です。
学校がないほうが、人はよっぽど学べる。
学校がないほうが、人は自由になれる。
そんなテーマをもったジャンルです。
さっそくリストアップしてみましょう。
①イバン・イリイチ『脱学校の社会』
言わずと知れた、ザ・脱学校論の本。
山本哲士先生的には〈翻訳は誤訳が多すぎる〉そうですので、
そんな場合は原著をどうぞ。
②江川達也『東京大学に「ダマ」されるな!』
この本、シビレますね。
著者の江川は元数学教員。
…私も縁あって数学教員をやっているため、シンパシーを感じます。
③山本哲士『学校の幻想 幻想の学校』
『脱学校の社会』をもとに、校内暴力や不登校を読み解く内容。
ブルデューを読みたくなる本です。
④イバン・イリイチ『シャドウ・ワーク』
私の修士論文はこの本の「シャドウ・ワーク」概念を生かしてまとめました。
そんなつながりもある、大好きな本。
私達って、資本主義社会を「支える」シャドウ・ワークをしてるんです。
それが携帯やPCを1年毎に買え替えたりするところに現れています。
⑤奥地圭子『不登校という生き方』
東京シューレやフリースクール全国ネットワークに関わっていたので、
奥地先生には非常にお世話になっています。
不登校を「選択」の物語にしたという点で、画期的な本です。
⑥上野千鶴子『サヨナラ、学校化社会』
①が硬くて読めない人にオススメ。
「ああ、私って「学校化」されてるのね」という「黄昏」感あふれる本です。
…文庫版もありますが、個人的には太郎次郎社版の「ゆるキャラ」上野先生のイラストが好きです。
⑦吉本隆明・山本哲士『教育 学校 思想』
とってもシブい本。
「吉本隆明」が巨人であるのは、駆け出し時代の山本哲士とこういう対談を行える点にもあるのだなあ、と思います。
なかなか、どれも「アツい」本ばかり。
私の教育論の「原点」ともいうべき本ばかりです。
…ただ、実践するようになって、「勝手なことばっかり書いてるなあ」とわかるようになった点も多くあります。
そんな意味で、この7冊は私にとっての「レクイエム」でもあります。