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その創業者ジャック・マー(馬雲)の一代記。
わりと名言の多い本だし、経営者の「哲学」のよく現れた本である。

「強欲資本主義」が中国では多く立ち現れていることを危惧する声が多いが(井沢元彦『逆説の世界史1』など)、そんな人ばかりではないことを伝えている本である。

成功とは、どれだけやったかではなく、何をやったかである。(35)

 

怠けるといっても、ただ怠けるのではない。仕事を減らしたければ、怠ける方法を考え出すことだ。怠けることを極めれば、怠けの境地に達する。私のように子供の頃から怠けていれば、太ることさえ面倒になる。それが境地というものだ。(38)

 

「理想を持ったときに、一番大切なことは自分に約束をすることだと思う。必ずやり遂げてみせると自分に約束するのだ。あれが足りない、この条件がない、その条件も揃っていないと考えている起業家も多い。ではいったいどうすればいいのだろうか。起業家に最も大切なのは、創造的な環境だ。機が完全に熟すころには、私たちには順番は回ってこない。人々が絶好の機会だと思っていても、もうチャンスは失われている。必ずできると信じ、自分に約束する。5年、10年、20年かけてでもやってのけると覚悟すれば、ずっと歩き続けていられるはずだ」(53)

 

「最初の日の理想を絶対に忘れるな。その夢は世界で最も偉大なものだから」
馬雲はそう自分に言い聞かせ、そのプラスにエネルギーを傍らにいる人に伝えているのだ。(55)

 

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