どこの予備校にも、勉強法専門家然とした学生がいる。この人たち、何故か受からない。
方法論は、自己目的化する傾向性がある。方法を知っても実行しなくなるのだ。
受験生は勉強法の本にはまる。私も和田秀樹に始まり柴田氏などにうつっていった。そして気付く。勉強、ほとんどしてないじゃん、と。
方法を知った方が、効率は上がる。大事なのは何のための方法論か忘れず、方法論にもてあそばれないようにすることだ。
モンテーニュのエセーに、
自分は猫と遊んでいるが、本当は私が猫に遊ばれているのでは
という一節がある。方法論はあくまで方法論なのだとの自覚を忘れてはならないだろう。