ひろさちや, 2007, 『「狂い」のすすめ』集英社新書。

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ひろさちや, 2007, 『「狂い」のすすめ』集英社新書。

「つまり、目的意識があると、われわれはその目的を達成することだけに囚われてしまい、毎日の生活を灰色にすることになるのです。失敗したっていいのです。出世できなくてもいいのです。下積みの生活でもいい。それでも楽しく生きることができるはずです。|

 要するに、繰り返しになりますが、現代日本の社会は狂っています。こんな狂った社会で、社会が考えるまともな生活をしてはいけません。こんな社会でまともな人間になれば、われわれは奴隷になってしまいます。
 だから、狂いましょうよ。狂うことによって、わたしたちは本当の人間らしい生き方ができるのです。わたしはそう思っています。」(55-56)
「わたしたちは世間、世の中に役に立つ人間になる必要はありません。いや、わざわざわれわれが世の中に役に立つ人間になろうとしないでも、人間は生きているだけで世の中の役に立っているのです」(61)
「わたしたちはたまたま人間に生まれてきて、生まれたついでに生きているだけだ。別段、それ以上の意味なんてない」(73)
「笑えるときは笑っていいのですが、泣いて苦しむときは泣き苦しめばいいのです。苦しみを楽しむことができれば、あなたの人生はすばらしい人生になります。それが「現在」を楽しむことです」(85)
「ともあれ、釈迦の言葉は、あのホラティウスの「カルペ・ディエム(今日を楽しめ)」と同じです。わたしたちは、自分は自分であって他人ではありません。現在の自分をしっかりと肯定し、その自分を楽しく生きればいいのです。それが仏教的生き方だと思います」(100)
「人間ができることは、ただ現在をしっかりと生きることです。そして、現在をしっかりと生きるために、人間は病気になると、負けることを承知の上で病気と闘って生きます。それがキリスト教徒らしい生き方です」(104)
「だからわれわれは、
ーー孤独を生きねばならないーー
のです。いいですか、孤独に生きるのではなしに、孤独を生きるのです」(127)

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