カフェスローへの道。

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 高尾山に登ろうという話になり、私は中央線に乗った。そのついでに国分寺で降り、カフェスローへ行ってみた。
 イリッチの「脱学校」論の究極は人が会い、ものに触れ、何かを考えることである。そのような場を提供できるのは喫茶店であり、「喫茶店スタイルの
学びこそがイリッチの理想の教育形態ではないか」と私は仮説を立てている。このカフェスローは哲学としての「スローライフ」を掲げ、実際に実践を行っている場所である。イリッチの思想の現れを見る気がする。

 スローライフやナチュラルライフを地でいくメニュー。「フェアトレード」「無農薬」などの言葉が踊っている。部屋の隅には「スローライフ」系イベントの案内が置かれている。
 スローライフを示す本を売っているコーナー。私は3冊購入した。
 購入した『カフェがつなぐ地域と世界 カフェスローへようこそ』(吉岡淳)にはこうある。「カフェとしての形態をとってはいるが、環境・文化運動を目指す拠点としてのカフェスロー」(78頁)というところが印象的であった。
 このカフェには明確な哲学がある。店名にもなった「スローライフ」をメニューや店舗自体、扱う商品や店員の態度を通じて示そうとしているのだ。

 コーヒーを啜る私の周りには「オバさま」ばかり。自分が「浮く」ことがなければもっと来やすい店になるのに、という点のみが残念であった。

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