寮・フリースクール・通信制高校〜または、自分とフリースクールとの関わりについて

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フリースクール関係者はどこかユニークな人が多い。
その辺りが、私にとっても居心地良く感じる。
「あ、別に俺もこの感じでいていいんだ」という自己認知を高めてくれる。
考えてみると、私とフリースクール関係(特にフリースクール全国ネットワーク)との関わりは大学1年生の時以来である。
大学1年の「フリースクールスタッフ養成講座」に参加したのが、そもそもの始まり。
大学1年だから、当時18歳。
そこから26歳の今年まで、なんだかんだフリースクールと関わっている。
その間に、「オルタナティブ教育法」の議連ができたり、
JDEC(日本フリースクール大会)がはじまったりしている。
一つの業界に関わり続けるのも、なかなか面白い。
思えば、自分はずっと絶えず「同じこと」を繰り返してきた気がする。
中学時代は優等生。
しかし、周囲から「浮いて」いて、学校に違和感を持った。
高校。
兵庫の片田舎の優等生は見事に叩き落とされ、「上には上がいる」を改めて知る。
そこから「できるだけ難しい大学に行ってやる!」が目標になった。
ほかにも高校時代にはいろいろあって「学校」が嫌になるも、「寮」のお陰で卒業までこぎつける。
「寮」には脱学校的発想があった。
すなわち「学校でがんばる奴はダメだ。寮で頑張らないと意味が無い」という言葉。
そのお陰で視野を広く持てた。
大学。
法学部に行きたかったが、結果的に「教育学部」のみに受かった。
〈教育学部卒業後に、ロースクールの3年コースに入って弁護士になる〉夢をいだき、予備校に通うも途中で挫折。
予備校「不登校」となる。
そんな中、授業で出てきた「脱学校論」に異常に心が惹かれる。
イリイチ・マニア(『脱学校の社会』の著者がイバン・イリイチ)になったのはそのころ。
その流れから、「フリースクール」の存在を知った。
フリースクールのビデオ(当時はまだビデオだった)をはじめてみた際に出てきた東京シューレ。
そこの団体が企画する「フリースクールスタッフ養成講座」のチラシを見つけたのが大学1年の秋ごろ。
早速申し込んで参加する。
酒の席でやたらアツいことをいう人の多さと、「子ども中心の学び」「来ても来なくてもいいし、いつ来ても、いつかえってもいい」というフリースクールの思想にいたく感銘を受けた。
しかし。
東京シューレのスタッフは利用者より年上である必要がある、とのこと。
20歳を越えるまではスタッフが出来ない、とのこと。
東京シューレの新宿シューレでのボランティア期間のあとは陰ながらフリースクールを応援する側になった。
大学の講演会企画サークルの企画で、東京シューレの奥地圭子さんにインタビューし、原稿にしたのが大学2年の頃。
大学3年から卒論研究。テーマはフリースクールも含めた「脱学校論」。
大学4年の頃は東京シューレのログハウスでの合宿やフリースクール全国ネットワークのボランティア、はたまた『脱学校の社会』の読書会開催やきのくに子どもの村学園見学、卒論の取りまとめとシューレ大学での発表など。
そういえばJDEC(日本フリースクール大会)の1回めにも参加したなあ。
フリースクールの夏の合宿が早稲田大学で開催された時も参加させてもらった。
ちなみに、フリースクールではないが高校の母校の寮への約週1回のボランティア業務も思い返される。
寮の見回りと寮生の健康や勉強のサポートをさせてもらっていた。
(毎回、アルフォートを寮生にプレゼントしていたので、アルフォートの藤本さん的なことを言われていた)
大学院1年は相変わらずのイリイチ研究とフリースクール全国ネットワークボランティアを続けた。
大学院2年のときもある程度までその継続。
研究者の道に挫折し、教員を目指した時も、「どうせやるならフリースクール関係と縁が深いところ」ということで通信制高校に内定を得た。
そして札幌での2年勤務、今年からの帯広勤務となる。
私の人生の中では、学校への違和感というものが初期の頃からあったように思う。
その解決策としての寮やフリースクール、通信制という「生き方」があることを事後的に知っていった。
結局私は、やっていることや問題意識は昔からあまり変わっていない、と言える。
自分の原点はこの「学校教育」のアウトサイダー的ポジションにあるようだ。
いわゆる「学校」とは違う形での「教育」の在り方に、当初より心ひかれてきた。
この原点を、一昨日・昨日・今日と行った東京での旅の中で再び気づいた気がする。
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