ルパン三世の精神分析

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 初期のテレビアニメ版『ルパン三世』はロールモデルがアルセーヌ・ルパン、つまり「一世」「おじいちゃん」なのである。準拠点がそうなっているからこそ、非合理にも「予告状」(時代錯誤を感じさせる)を出す。すべて祖父以上を目ざしたいのだ。
 しかし、祖父は帰るべき家でもある。アジトはあっても「自宅」のないルパン(おまけに通常の意味での平々凡々な「生活」もない)にとって、祖父という「理念」だけが寄る辺なのである。過度に女を求めるのも、過程を欲する証拠なのである。
 岸田秀的には、ルパン三世はよっぽど深刻な精神異常者なのであろう。

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