福島原発報道に思うこと。

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 いま、福島原発のニュースでテレビはもちきりである。原発については一時、徹底的に本を読みこんだ時期がある。それは高校二年のときのディベート甲子園の頃。論題の「日本は原子力発電を廃止すべきである、是か非か」。その時あった資料(2004年当時)のどれもが原子力発電の危険を指摘するものばかり。現状維持の否定側(つまり、原発を「廃止すべきでない」立場)はほとんど勝ち目がない。チームメートと「どうやったら肯定側のいう〈原発の事故で死者が多数出る〉という主張を打ち砕けるか」真剣な議論をした(自分は途中で抜けてスタッフとして甲子園に参加した)。
 結局、そのときに出ていた否定側の有力資料は、政府や御用学者のいう「安全基準は万全だ」というようなものしかなかった。そのため、肯定側の主張をすべて批判し、ブレイクイーブンで勝つ、というのが否定側に当たった際の必勝パターンとして考えられていた。なお、ブレイクイーブンとは肯定‐否定双方の主張が成り立たない、ということ。その場合は「現状維持の否定側の勝ち」になる。私のいた学校は決勝戦で否定側が当たる(=つまり、原発を廃止するな、という立場)も、なんと優勝してしまうという快挙を成し遂げた。いまの時期にディベートするなら、まずありえない話である。
 まあ、あのとき感じていた原発維持側の資料に書かれていた内容は前提自体誤ったものであったことが可塑的に明らかになったわけだ(「格納容器」は丈夫というのは資料通りであったけれども)。
 今回のニュースを見て、御用学者にだけはならないと決めた。

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